陰 陽 師
採点:★★★☆☆☆☆☆☆☆
2001年11月1日(映画館)
主演:野村 萬斎、真田 広之、伊藤 英明
監督:滝田 洋二郎

映画館で見た予告が面白そうだったので見ようと思った作品。自分は知らなかったけど、最近各種のメディアで取り上げられて、ちょっとしたブームになっている。

平安時代の史実に基づいたストーリーで、陰陽師(一言で言うと日本版魔法使いといったところかな?)と朝廷の役人のドラマ。
物語は2人の陰陽師、安倍晴明と道尊と右近衛府中将源博雅の3人を中心に進んでいく。呪いによって帝とその子供を殺そうとする道尊とそれを阻止しようとする博雅、それに協力する晴明。
2人の陰陽師の術の掛け合い、博雅と晴明の男同士の友情、平安時代の朝廷内の勢力争い、博雅の恋、そして150年の歴史を超えた、とある2人の男女の愛など内容は濃い。

そしてキャストもかなり豪華。晴明役の野村萬斎は狂言師として第一線で活躍している。道尊役の真田広之は日本では織田裕二についで2番目に好きな俳優だし、博雅役の伊藤英明は最近人気ある。他にも小泉今日子、今井絵理子、萩原聖人、夏川結衣などが出演している。
映画の中で印象的な存在だったのが、博雅の吹く横笛。とても素晴らしい音色で、博雅の恋を語る上で重要な存在になっている。それと陰陽師というなじみのない職業を、博雅の視点から晴明を捕らえ、その後で晴明の視点で物語が進んでいくという展開の仕方がとても良かった。最初から晴明の視点で描いていくと、恐らくスムーズに物語に入りこめないような気がした。

時代劇でもあり、ワイヤーアクションもあり、CGもかなり使われている。しかし、そういったものを前面に押し出しているわけではなく、あくまで人間を中心に物語が進んでいくので、ハリウッド映画のように見終わった後、アクションは覚えているけど、ストーリーを覚えていないというようなことはないだろう。

一口コメント:
アクションあり、CGあり、そして邦画らしい人間描写中心の展開。
今までの邦画にはなかった新しいタイプの作品です。

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