バッド・ボーイズ 2 バッド |
マイアミ警察のTNT(麻薬取締局)に所属するマーカスとマイクは麻薬組織の調査を進めていた。情報を入手した二人は麻薬取り引き現場へと乗り込むが、決定的な証拠を掴むには至らなかった。
翌日、マーカスのもとをマイクが訪れる。見舞いというのが建前だが、本当は内緒で付き合っているマーカスの妹、シドに会うことが目的だ。彼女はニューヨークにあるDEA(連邦麻薬捜査局)の職員で、現在マイアミに帰省中。マイクとシドはニューヨークで再会して以来の恋仲なのだが、マーカスに打ち明けられないでいる。一方マーカスは家庭の大切さに気づき、危険な現場からの転属を考えていた。彼もまたマイクにそのことを言い出せないでいた。そしてシドは兄に話せないもうひとつの秘密を抱えていた。彼女がマイアミにいる本当の理由は、麻薬組織の潜入捜査。正体不明の麻薬王に接近することが目的だったのだ。
さっそく組織に呼び出された彼女は、DEAがこっそりと見張る現金の受け渡し現場へと向かう。マーカスとマイクも通報から同じ現場へ直行し、さらに金の横取りを企むギャングが乱入し、たちまち麻薬組織、ギャング団、TNT、DEA、4つの集団によるカーチェイスが始まる!
やっとのことでギャングを追い払い、シドの安全を確保したが、彼女の本当の目的を知ったマーカスは、ますます気持ちを頑なにしてしまった。
タレ込み屋の情報からギャング団のアジトに乗り込み、証拠のビデオを押収。麻薬組織の黒幕がマイアミでパーム葬儀社を経営しているタピアだと目星をつけた。
ネズミ退治業者に変装してタピア邸に潜入した二人は、盗聴器を仕掛け、証拠品も持ち帰り、麻薬が死体と一緒に米国内に持ち込まれていたことに気づく。怪しい霊柩車を追跡し始めた二人だったが、再び壮絶なカー・チェイスと銃撃戦を繰り広げることになる。
運び屋に死なれてしまい、あと一歩のところで手掛かりを失ってしまった二人は捜査令状なしで死体安置所に潜入する。そこで麻薬と札束を見つけ、強制捜査の許可を取り付ける。
麻薬搬入の現場、死体安置所、タピア邸を急襲する3チームに分かれて行動を開始したTNT。現場チームに加わった二人はヘリコプターから高速ボートを襲い、一味を捕らえる。
しかし、タピア邸では、最悪の事態が発生していた。タピアの元に潜入しているシドが潜入捜査官であることがばれ、タピアは彼女を故国キューバへと拉致してしまう。
シドの奪還を目指し、BAD BOYSが仲間と共にキューバに乗り込んで最終決戦を迎える―――。
ストーリー自体は可もなく不可もなくといった感じのバディ(相棒)・ムービーであり、改めて、バディ・ムービーには黒人が欠かせないなと思った。
おそらく黒人ならではのノリ(日本でいうところの関西芸人のノリとでも言えばいいだろうか?)やジョークのうまさといったものが他の人種では出ないのだろう。ロビン・ウィリアムズやジム・キャリーもジョークという点においては、素晴らしいがこの二人が誰かと相棒を組むとなるとちょっとイメージが沸かない。
「48時間」「ビバリー・ヒルズ・コップ」のエディ・マーフィーや「リーサル・ウェポン」ダニー・グローバー、「ラッシュ・アワー」クリス・タッカーと著名なバディ・ムービーでは必ず黒人が主演している。そしてこの作品に関していえば、主演の二人がどちらも黒人という意味で、最高のバディ・ムービーかもしれない。
笑いといういう点から見ても、本来なら悲鳴が聞こえたり、思わず目をつぶってしまうようなシーンも、黒人二人のノリの良さで爆笑の渦。映画館中が笑いに包まれていた。とはいえ、家電販売店での笑いはなんとなくジャッキー・チェンの「ポリス・ストーリー」の法廷シーンを匂わせている気がしたのは私だけだろうか?
アクション映画の醍醐味ともいえるカー・チェイスが3度も盛り込まれ、特に1つ目のチェイスは今までに見たことのないもので、新車を積んだ運搬車から次々に車を落としていき、その迫り来る転がる車を交わし、最後にはボートがフリー・ウェイの上を滑走することになる・・・。今まで見てきたカー・チェイスの中でも5本の指に入るほど迫力満点の内容でした。
1つ目のカー・チェイスが"壮"絶なものであったとするなら、2つ目は"笑"絶のチェイスかもしれない。なんせ先ほどの転がる新車が転がる死体になるのだから・・・。
ただし、最後のチェイスは再び「ポリス・ストーリー」のパクリであり、ちょっと白けてしまった(アクション映画で他の作品で見たアクションをパクってはいけないでしょ?)。この作品がどうこうということではなく、ハリウッド版「ポリス・ストーリー」を作らせたジャッキーの偉大さを改めて感じた作品でした。