大いなる陰謀/Lions for Lambs |
トム・クルーズのUnited Artist第1弾作品の割には、ほとんど宣伝を見かけなかった作品だが、レッドフォード監督でメリル・ストリープも共演ということで、見に行った作品。
未来の大統領候補と言われる上院議員のジャスパーはジャーナリストのジェニーを呼び寄せ、最新の戦略について語り始める。
一方、大学教授のマレーは昔の教え子がアフガニスタンの戦場で戦っていることを踏まえて、現代の無気力な生徒に話をしていた。
正直、よくわからなかった。てっきり戦争ドラマか何かだと思っていたが、戦争を背後に踏まえた会話劇だった。しかも冒頭20分くらいを見落としたこともあり、まったく話に入っていけない。おそらくアメリカの現状(対テロ戦争)をきちんと把握していない状態で見ても、この作品は楽しめない。
また会話劇と書いたが、本当に会話しかないと言ってもいい。主な舞台は3箇所のみ。上院議員の部屋。大学教授の部屋。そして戦場。しかも大半は戦場以外の2つが舞台となり、派手な戦争シーンを期待すると、とんでもないことになる。
会話劇中心である上に、さらにこの作品はビッグ・スターが3人も出演しているためか?ずっと顔のUPの画だけがひたすらスクリーンの上で展開されていく。普通なら、もっと部屋の全景を映すような引いた画を入れたりして、物語だけでなく、画としての展開を広げるのだが、この作品はそれがないこともあり、あまりにも退屈だった。
正直、見逃した冒頭20分も含めてもう一度字幕入りで見れば、きっと面白いと思える作品なのかもしれないが、もう一度見たい!と思わせるだけのパワーが残念ながらこの作品にはなかった。