アバウト・ア・ボーイ
採点:★★★★☆☆☆☆☆☆
2002年9月16日(映画館)
主演:ヒュー・グラント、ニコラス・ホルト
監督:ポール&クリス・ウェイツ

「男性版ブリジット・ジョーンズの日記」という謳い文句とヒュー・グラント主演ということで、足を運んだ作品。

38歳の独身男性ウィルは亡き父がヒットさせた歌の印税で優雅な生活を送っていた。これまで一度も働いたことのないウィルは30分単位でTVのクイズ番組、ネット・サーフィンをし、CDを買い、暇をつぶし、そしてシングル・マザーとデートを楽しむといった毎日をエンジョイしていた。
ある日、シングル・ペアレントの会に参加して、そこで出会ったスージーとデートすることになる。デート当日、スージーの友人フィオナの息子マーカスもついてきた。デートを終えて帰宅するとフィオナが自殺未遂をしていた。フィオナは一命を取り留めたが、マーカスはそんな母親を支えてくれる人としてマーカスに目をつける。
学校帰りに毎日ウィルの家に寄るようになり、最初は疎ましく思っていたウィルもマーカスが学校でいじめられているのを知り、スニーカーを買ってやったり、CDをプレゼントしたりしていくうちに次第に心を開いていく。いつしか幸福感を感じるようにまでなっていた。
そんなウィルの前にシングル・マザーのレイチェルという女性が現れ、ウィルは恋に落ちる。レイチェルはマーカスをウィルの息子だと勘違いしたまま、ウィルもそれを否定しないまま、二人の仲は進展していった。レイチェルの息子はマーカスをいじめているクラスメイトであったが、そんなことも乗り越えて二人は結ばれそうな雰囲気になったが、ウィルはレイチェルに真実を打ち明ける。そしてレイチェルに「あなたは空っぽ」と言われ、元の堕落した人間に戻ってしまう。
一方、マーカスは鬱状態の母親のために学校祭のコンサートで歌を歌うことにした。ウィルはマーカスがみんなの前で恥をかくの止めるために学校へ向かう。間一髪で演奏開始に間に合ったウィルは舞台裏に飛び込む。そしてマーカスとウィルは・・・。

最近自分の周りで結婚する人が増えてきた。冒頭の理由以外にそれもあってか(無意識の中で・・・) 見に行ったが、少し結婚というのを意識させられた。自分の姉が子供を連れて遊びにくることもあり、子供がいる感覚というのはぼんやりとだが、認識していたので、未婚のウィルが子供の世話をすることで感じる幸せというのは非常に共感できた。

この作品、テーマは男から見た"結婚感"のようなものなのだろうが、自分はその他に12歳と38歳という父子ほど年齢の離れた男2人の友情の絆のようなものも感じた。最初は嫌い合っていた2人がお互いの利益(マーカスは母親の支えとして、ウィルはレイチェルと親しくなるために)のために協力しあっていくことになる。そうして協力し合っているうちにお互いがお互いにとって必要な存在になっていく。このあたりの演技がヒュー・グラントならではと言える。
彼の演技はなにか惹かれる。どことなく、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のマイケル・J・フォックスを思わせる。(自分だけかもしれないが・・・)
彼が出演している映画を見たのは「ノッティング・ヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」の2作品だけだが、作品を見るたびに好きになっていく。次の作品が楽しみだ。

自分が本気で結婚を意識したときに見たら、この作品のテーマみたいなものを、より身近なものとして感じられるのだろうか?

一口コメント:
27、8歳になったとき、あるいは結婚を意識した時にもう一度見たい作品です。

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