マディソン郡の橋
採点:★★★★★★★★☆☆
1995年(映画館)
主演:クリント・イーストウッド、メリル・ストリープ
監督:クリント・イーストウッド

この映画、ベスト・セラー小説の映画化したものだが、同じように小説の映画化というと、大抵は原作と異なることが多い。もしくは原作の大半を削ってしまう。長い小説をそのまま原作に忠実に2時間の映画にすること自体、無理なのかもしれないが、この映画は原作の一部、最初の一人旅の部分を削ったこと以外、ほとんど原作に忠実に映像化されている。

ストーリーを簡単に言ってしまえば、独り身のカメラマンと平凡な生活を送る主婦との4日間の不倫。

フランチェスカが死に、彼女の子供たちが彼女の日記を見つけ、火葬した骨をマディソン郡の屋根付きの橋から撒いてほしいという遺言を見つける。そんなバカなことはできないと思っていた子供たちは彼女の日記を見つける。そこには4日間の不倫が書かれていた。
子供たちがまだ小さかった頃のある日、フランチェスカを残し、家族で出掛けてしまった彼女の家に、一人のカメラマン、キンケードが現れる。マディソン郡にある屋根付きの橋を撮りにきた彼は道に迷い彼女の家の前を通りかかり、彼女と出会う。
このようにして始まった二人の恋、しかし4日後に家族が帰ってくるフランチェスカはキンケードを好きなのにもかかわらず、家族を捨て、彼を選ぶことができずに、彼の誘いを断り、マディソン郡での普通の生活を選んでしまう。
(この恋愛を育んでいく描写がとてもうまい。)
日記を読んだ彼らは、彼女の気持ちを理解し、骨を撒くことにした。

4日間が終わり、キンケードが町を離れる日、雨の交差点のシーンはもう涙の雨。滝のように涙がこぼれ落ちた。車の助手席で、ドアを開けようとして取っ手を握るが、・・・。このシーン、フランチェスカの台詞は何もないのに、とてもうまい。無言の演技でこれだけ人を泣かせられる女優はそうはいないだろう。

普通に考えれば、男と女が出会い、別れる。それだけの単純な物語なのに、なぜここまで感動してしまうのだろうか?それは多分、人間誰しもが同じように、好きな人と出会い、別れた経験を持っているからではないだろうか?男と女、非常に難しい問題でもあるが、やはりこの世の中から恋愛がなくなったら、人生の楽しみは半減してしまうんじゃないだろうか。
最後にCHAGE&ASKAの「男と女」という曲の歌詞を書いておきたい。

"心の支えはいつの時代も男は女 女は男"

一口コメント:
失恋直後に見ると必ず泣けます!!

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