ウェディング・デート |
日本ならバレンタイン・ムービーということで公開されるであろうこの時期に公開されるラスコメ映画の試写会にて鑑賞した作品。
ニューヨークに住むカットは、エスコートのニックを6千万ドルで恋人として雇い、ロンドンで行われる妹エイミーの結婚式に向かう。エスコートとして仕事をしてきたニックは仕事柄、人の気持ちを読み取るのが得意だった。そんな彼に少しずつ惹かれていくカット。彼女だけでなく、花嫁の父も彼を気に入り、花婿とも仲良くなり、周りにいる人間誰にも好かれていく。
しかし結婚式直前に問題が発生。カットの元彼ジェフリーがエイミーとも寝ていたことが発覚し、そのことがカットと花婿を除く人間たちに知られてしまい。ニックもその事実を知ってしまう。
結婚式前日、ついにカットもそのことに気づき、誤解からニックを冷たくあしらってしまう。そして結婚式当日がやってくる―――。
一言でいえば、「プリティ・ウーマン」の逆バージョンの話をもっと大げさではなくした感じ。ストレートに言えば、縮小した感じ・・・。
ラブコメということで、一応ラブ・ストーリーというジャンルに分類はしたものの、"ラブ"の部分よりも実は"コメ"の部分のほうが映画としては面白い。ラブ・ストーリーとして見た場合、今までにいくつもあった歴代ラブコメ映画には正直、遠く及ばない。
とはいえ、コメディーとしての要素は非常に面白く、できている。特に主人公の友達役の女性と、主人公の元彼役のジェフリー。この二人がこの映画における"コメディー"部門を担当しているといっても過言ではない。純粋なコメディー映画でもない限り、通常、アホ・キャラというのは一作品につき、一人というのが多いのだが、この作品はそれを二人にしたことで、非常に面白くなっている。しかもその二人を男性と女性とそれぞれに一人ずつ用意したことで、両性ともに受ける笑いに仕上がっている。
特にエンディング。登場人物の結末について、映像で示せば良いところを、文字にて示していくという手法は、映画なのに何故ゆえに文字を使うんだ?と思っていたが、最後の最後にオチが着いていて、なるほどと思わされた。とはいえ、全員の結末を文字で示したのは、予算不足でラスト・シーンを撮影できなかったのか?という疑惑を呼びそうなので、できることなら、何人か(特に主人公の二人)の結末については映像で示してほしかった。
もうひとつ、ポスターで見る限り、すごく綺麗な女性に見えたのだが、作品を見ると主人公の女性に華がない。主人公よりもむしろ、妹役の女優を主役にしたほうが良かったのではないだろうか?