猿の惑星 |
まだ自分が生まれもしていなかった1968年、映画史に残る名作が公開された。タイトルは「猿の惑星」。その当時、世界中で一大ブームになったらしい。
自分がその作品を見たのは、大学2年の時、レンタルビデオで見たのが初めてだった。初公開から30年以上も経った映画とは思えない程、メイキャップも、特撮も素晴らしかった。何よりも素晴らしかったのがストーリー。人間と猿の立場が逆転するという、その設定。そして最後に待っているとんでもないクライマックス!!こんなすごい映画が自分が生まれる以前に作られていたんだと、心の底から奮えたのを今でも鮮明に覚えている。
この作品は、その後シリーズ化され、全部で5作となった。
というわけで、とても楽しみにしていた今回のリメイク版。結論から先に言うと、がっかりした。期待が大きかった分、その反動も大きかったのかもしれない。
ストーリーは2029年の宇宙で実験用に使っていた猿が行方不明になり、それを探しにいった主人公レオも行方不明になり、辿り着いた星が猿の惑星だった。そこで見た現実は猿が人間を支配するという信じられない世界だった。猿たちに捕まえられたレオはなんとか逃げ出すことができ、一緒に逃げ出した人間(この星では奴隷のような存在)と数人の猿(あえて人として扱う)と共に、この星の猿の発祥の地である、禁断の地に辿り着く。そこで彼は自分の乗っていた宇宙母船が墜落しているのを見つけ、自分たちが実験用に使っていたチンパンジーが、この星の猿の最初の種だということを知る。悲嘆にくれるレオだが、すぐ側に追手の猿の軍隊が迫ってきていて、人間と猿の壮絶な戦いが始まる・・・。
ここまでは、まぁ良かったのだが、この後の展開が・・・。戦いが始まり、苦境に立ったレオの前に降りてきたXXX。このシーンは爆笑!!そりゃないだろう!?そして戦いが終わり、再び旅立つレオ。帰還した地球に待っていたのは・・・。ここもそれ、どうなの?という結末。だったら宇宙船に乗って空に飛んでくシーンで終わってくれ!
それともう一つ腑に落ちないのが、人間のヒロイン役(猿のヒロインもいるので・・・)のエステラ・ウォーレン。はっきり言って彼女がいる必要はない。覚えている限りでは台詞が全然なく、3言、4言話しただけ。ラストシーンもキスしておきながら、連いていかないのか?
途中からXXXXが現れた辺りからは、SF映画でなく、コメディとして楽しんでた。そうすれば、わりと楽しく見れる作品です。オリジナルのような衝撃を求めて見に行くと落胆すること間違いなしの作品です。違う意味の衝撃は大きかったけど・・・。