スパイダーマン2
採点:★★★★★☆☆☆☆☆
2004年7月16日(映画館)
主演:トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト
監督:サム・ライミ

全米で公開直後に新記録続出ということ、周りの評判もそこそこということで、パート1を見ていなかったが、DVDでパート1を見てから見に行った作品。

パート1から2年後。ピーターは新聞社でバイトをしながら、相変わらず大学生としての生活を送っていた。一方、MJは念願の夢だった舞台女優としてのキャリアをスタートさせる。親友ハリーは、父を殺したのはスパイダーマンだと思い込み、打倒スパイダーマンを誓っていた。
前作で父親の遺言ともいえる"責任"という言葉を胸に、ピーターはスパイダーマンとしてNYの街を守っていた。ある日、ハリーの紹介で優秀な科学者と会うことになったピーター。新しいエネルギー源を開発した科学者が、そのデモンストレーションを行う日でもあった。しかし、デモンストレーションの最中にエネルギー源が暴走し、金属製のアームが科学者の肉体と融合し、人格まで凶暴になってしまう!
スパイダーマン vs Dr.オクトパス。
そこに前作同様、ピーターとMJの恋愛模様が入り組みながら、物語は進展していく。

見終わった後の感想は、面白いコメディだったなぁというのが正直な感想。理由はいくつかあるが、まずは高層ビルの戦いでピーターの母親が傘を使ってぶら下がりながら、次第に手が滑って落ちそうに鳴るシーン。もだえながら、必死に傘にしがみつくのだが、最終的に手は離れいざ落下と思いきや、ビルの壁面の出っ張りに足がついて、何事もなくホッとするのだが、ヒーローもの映画として、それはないだろう!という裏切りのシーンだった(良く言えば、今までにはない斬新なシーンだが、くだらなすぎて笑えてしまう・・・)。
もう一つあげるとすれば、手から糸が出なくなり、仕方がなくエレベーターを使うシーン。ビルの上のほうで、一般人の人が乗り込み、気まずい雰囲気の中で、下まで降りていく中で、「それよくできてるね?」との問いに「自分で作ったんですよ」と答えるなど、これまた今までのヒーロー映画にはありえないシーンだった。ヒーローといえど、一般人と変わりないんだぞ、ということを言いたかったのだろうか?

また今回の作品ではマスクを取って戦う場面が多く、多くの人にその素性をさらしてしまっている。今回の作品が完結編だというならいざ知らず、まだ続編がありそうな終わり方であったにも関わらず、多くの人にその正体をばらしてしまったのはいかがなものだろう?しかも物語の重要な鍵を握るMJと親友ハリーにもその正体がばれてしまっており、それってどうなの?といわずにはいられないストーリーだった。

批判ばかりしてきたが、地下鉄を舞台にした戦いは前作以上にスリリングで、今までの映画にはない斬新なアイデアが随所に盛り込まれていて、見ていて楽しかった。糸を操りながら、地面を滑っていく(ある意味ジェット・スキー?のような感じ)シーンや地下鉄の電車内部で手すりを使って方向転換するシーンなどはその極みと言ってもいいかもしれない。
しかし、上にも述べたがマスクを取る必要がないのに、マスクを取って、多くの人に正体をばらしてしまうのはいかがなものだろう?どうしてもマスクを取らなければいけない設定であったのならば、それが感動的にもなったのかもしれないが、あえてマスクを取る必要がないのに、マスクを取った状態で乗客を救おうとしていたため、自分としては作品に入り込むことができず、コメディ映画としての魅力が勝ってしまった。

一口コメント:
今までにないタイプのコメディ・ヒーローの誕生です!!

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