2001年12月26日(水)  「貴腐ワイン」


クリスマス・イブの夜、普段よりも豪勢に・・と、あるワインを飲みました。
今までに飲んだ、どのワインよりも美味しかったです。その今まで一番美味しかったワインが どんなワインかということを説明したいと思います。

ワインというのはピンからキリまでありまして、安いものはコンビニなどで400円もあれば 手に入ります。しかし高いものは1本数十万、数百万とします。その中でも、”ワインの帝王”、あるいは ”ワインの王様”と呼ばれるワインがあります。それが先日飲んだ「貴腐ワイン」です。

貴腐ワインとは、カビの一種である「貴腐菌(ボトリティス・シネレア菌)」がついた葡萄から 造られたワインのことで、貴腐菌が熟した葡萄につくと、水分が蒸発し、糖分と香りが濃縮されます。 この、普通より多くの糖分を含んだ葡萄は、ゆっくりと発酵し、甘く香り豊かなワインになります。
しかし、貴腐菌というのは都合よく、毎年ついてくれるものではありません。しかも、まだ 熟していない葡萄についてしまうと害にしかなりません。また、やっと貴腐菌がついても、その後の 気候で腐って使えなくなったりもします。貴腐菌がつくためには適度な温度と湿度が必要であり、 さらにちょうど葡萄が熟したときにつかなくてはならない。そして、貴腐菌がついたあとも最適な 気候が続かなくてはならないなどの厳しい条件があるのだそうです。

さらにこの”帝王”にも世界3大貴腐ワインと呼ばれている3つの代表的なワインがあります。
 1:フランスのソーテルヌ地区産のワイン
 2:ドイツワインのトロッケン・ベーレン・アウスレーゼ、ベーレン・アウスレーゼ
 3:ハンガリーのトカイ地方のワイン
以上がその世界3大貴腐ワインです。 今回飲んだのはフランスのソーテルヌのもので、1本4000円という貴腐ワインの中では最も 安いものでした(ちなみに貴腐ワインでなければ、3000円も出せばかなり選べます)が、それでも 今まで飲んでいたワインが相手にならないほどの、まろやかさと甘さがあります。基本的に、貴腐ワインと いうのは白で、赤の貴腐ワインもあるにはあるそうですが、それは邪道らしいです。なぜなら、赤い 貴腐ワインは人工的に加工しないと作れないらしいからです。そして貴腐ワインというのは デザート・ワインとして出されることが多いそうです。
こういうことを調べれば調べるほど、他の貴腐ワインも飲んでみたくなるのは人間の さがなんですかね?
読者の皆さんも機会があれば、ぜひ一度貴腐ワインを試して見て下さい。
それでは、また。
See Ya!!

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