2002年11月5日(火) 「中国("金持ち=強者")」


初めての本格的アジアの都市滞在、というわけで北京に行ってきました。
"中華四千年"という言葉をみなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか? "中華四千年"の歴史の中で多くの不思議も培われてきたようです。今回の滞在で感じた不思議を いくつか皆さんに紹介したいと思います。

まず中国と聞いて思い浮かべるものの中に自転車大国というイメージがあるのですが、自転車専用 道路というのが存在していたことに驚きました。大通りにあることですら、驚きなのに、片道一車線の 道路でも自転車用の道が整備されているのには驚きを通り越して感心してしまいました。朝夕の通勤 ラッシュ時は信号が赤になると、自転車が行列をなして青になるのを待っている姿は日本だけでなく、 今まで回ってきた世界中のどんな都市でも、お目にかかったことのない光景で、新鮮な気持ちに なりました。

2つ目は交通の優先順位が日本とは逆であること。北京では、有線順位が自動車>自転車>歩行者の順に なっているようで、しかも自動車は信号が赤でも右折OK(右側通行で巣)というアメリカと同じルールも 存在しているため、歩行者は信号が青でも曲がってくる車に注意しながら、横断しないといけません。 日本では考えられないし、同じく赤でも右折OKのアメリカでも歩行者がいるときは歩行者が横断するの を自動車が待つのがマナー、つまり歩行者優先です。自動車と歩行者を比べた場合、交通という観点で 考えた場合、自動車が強者で歩行者が弱者であることは誰でも理解できると思います。「弱者優先」、 それが交通の世界においてスタンダートになっている日本人やアメリカ人(YHで相部屋になった)に とっては不思議で仕方がありません。ましてや儒教を国教とする中国でこのような強者優先のルールが 成立していることが不思議で仕方ありませんでした。

上の不思議に対して自分なりに出した結論を述べたいと思います。「金持ち=強者」の理論とでも 名づけましょうか?
中国はご存知のように社会主義国であり、100年前まではそれほどでもなかった都市が、近年資本主義 国の介入もあり、急速に発展を遂げています。その中で成金が現れ、貧富の差も急速に拡大している ようです。そして金持ちは自動車を持つようになり、自動車など買う余裕もない市民は自転車や バスなどを使っているわけです。ここまでは自然の流れです。
そこで私はこう考えました。

"中国の発展は金持ちが支えている"。

成金であれ、昔からの金持ちであれ、国や"一部の"金持ちが海外資本を国内に呼び込んだおかげで 今日の発展があるわけです。かれら金持ちなくして、現在の発展はありえないわけです。だから "国の発展に貢献してくれた金持ち"の乗っている自動車の優先順位が高いのです。これが私の考える 「金持ち=強者」の理論です。
やや強引かもしれませんが、強者優先というルールに無性に腹が立った、弱者優先がスタンダードの 一日本人の意見としてみていただければ、結構です。

次回は中国の物価について書いてみたいと思います。
See Ya!!

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