メダリオン
採点:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
2005年1月17日(DVD)
主演:ジャッキー・チェン、クレア・フォラーニ
監督:ゴードン・チャン

日本ではジャッキー生誕50周年、日本公開50作品目ということで宣伝されていた作品。

死者を甦らせるという聖なるメダル。その力を我が物にしようとする犯罪組織の首領スネークヘッドは、メダルを持つ少年ジャイの誘拐を企んでいた。一方、香港警察の刑事エディは、インターポールのワトソンと共にスネークヘッドを逮捕しようとしていた。ある夜、スネークヘッドがジャイのいる寺院を襲撃。そこにエディとワトソンが別々に踏み込み、誘拐を未然に防ぐが、一味を取り逃がしてしまう。
数日後、ジャイを誘拐したスネークヘッド一味は、少年をアジトのあるアイルランドへと連れ去ってしまう。それを追ってエディもアイルランドへ向かう。立ち寄ったインターポールで元恋人の二コール、そしてワトソンと再会し、3人でチームを組み、ジャイの救出に向かう。ジャイの救出には成功するものの、エディはコンテナに閉じ込められ、水死してしまう。しかし、ジャイの持っていたメダルによって、超人的パワーを備えて蘇ったのだった。

見終わった直後にまず思ったのが、「久々にこんなつまらない映画を見た」って感想。冒頭は「ポリス・ストーリー」のジャッキーよろしくって感じで、張り込みからアジト潜入という流れで始まるものの、インターポールのワトソンがコメディーっ気たっぷりに"笑い"へと導いてくれる。そしてその後の展開も、ジャッキーがそれなりのアクションを見せる傍らでワトソンが常に笑いを振りまく。
しかもジャッキーのアクションもワイヤー・アクションなのが見え見えで(しかもどこかスパイダーマンっぽい動きになっている・・・)、多くの観客が期待しているであろう生身のアクションという感じがしない。香港アクションとハリウッドのVFXをミックスさせたかったのだろうが、VFXによる効果が不自然で香港アクションの要素を打ち消してしまっている。
メダルによって蘇ったあとは、香港アクションの要素は見る影もないくらいになってしまい。はっきり言ってしょぼい。

ストーリー的にも子供だましって感じがいたるところに漂っていて、入り込めない。よくも悪くもワトソンのキャラクター設定が悪いのだろう。インターポールの職員で、かつ上位の捜査官でもあるはずなのに、終始笑いに徹し、インターポールの職員が最初から最後まで見せ場なしってのはどうかと思う。
クレア・フォラーニも「ジョー・ブラックによろしく」でブラッド・ピットと競演した時は綺麗だなと思っていたが、この作品に出演したことでかなり女優としての道がふさがれたのではないだろうか?
そして何よりジャッキー。"日本公開50作品目"という記念すべき作品に、こんな作品を選ぶなんて、どうなっているんだ?いや、50作品目じゃなかったとしても、この作品の脚本なり、ストーリーを見た時点で、"クソ"映画だと気づいてくれ!
ポリス・ストーリー」の脚本を考えた人が選ぶ映画とは思えない。

ジャッキー映画といえば、当たり作品も多いが、逆に外れ作品も多い。そういった外れ映画の中でも、この作品は底辺を争う作品です。

一口コメント:
数多いジャッキー映画の中でも、逆の意味でトップを争う映画です。

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