プロジェクト A |
「ポリス・ストーリー/警察故事」と並ぶ、ジャッキー・チェンの代表作。
二十世紀初頭の香港。総督は海軍指令官に海賊退治を命令。海軍隊長のドラゴンは同僚と酒場で祝杯を挙げていたが、対立する陸軍兵士とハチ合わせ、大喧嘩になってしまう。駆けつけた陸軍司令官は甥のジャガーらを逃がし、海軍の兵士たちだけを逮捕。
翌朝、海軍指令官に受け出されたドラゴンたちは、作戦の出撃式に出頭する。が、式の最中に戦艦が炎上し、戦艦を失った海軍は陸軍に併合されてしまう。
彼らの指揮官は酒場での喧嘩相手のジャガー。金持ちが集まるVIPクラブの経営者が海賊に武器を流していることを知ったドラゴンとジャガーはクラブに乗り込むが、そこに陸軍指令官が現われ、上官命令で捜査を中止されてしまう。
ドラゴンは、顔見知りだった盗賊のフェイと組んで組織の銃を横取りする。フェイは金儲けを企むが逆に組織に追いかけられるハメに陥り、そのあおりをくったドラゴンも香港の街を必死で逃げまわる。
そんな頃、イギリス人の乗る船が襲われた。総督は激怒してドラゴンを海軍突撃隊に復職させて、指揮をまかせることにした。ドラゴンとジャガーはパールをエサにVIPクラブの経営者を誘拐。海賊の本拠地を聞き出すことに成功し、敵地にのり込む。
この作品の一番の見所は何か?
この答えはすごく難しい。例えば、自転車でのチェース・シーン。ハリウッド映画ならば、間違いなくカー・チェースになるのだが、自転車というところが香港らしい。
それとも時計台からの落下シーン。数多いジャッキー映画の中でも危険度の高さは「ポリス・ストーリー/警察故事」のデパートでのポール落下シーンと並ぶのではないだろうか?
が、個人的に一番の見せ場は最後のジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、サモ・ハン・キンポーの3人の競演シーン。海賊の親玉を相手に3人で挑んでいくシーンは、さながら「ドラゴン・ボール」のフリーザvsピッコロ、孫悟飯、クリリンの様相を呈している。3人の絶妙なコンビネーションを見るだけでも、この作品を見る価値はある。
名作であることは間違いないが、ジャッキー映画の決まりごととして、この作品も例に漏れず、エンディングがいまいち。そして個人的には「ポリス・ストーリー/警察故事」のほうが好き。それはアクションにおいてだけでなく、ストーリー展開もそうだし、ドラマの描写方法としても、すべてにおいて一枚上を行っている。
とはいえ、名作であることは変わりないです。