特攻野郎Aチーム
The A Team
採点:★★★★★★★☆☆☆
2010年6月9日(試写会)
主演:リーアム・ニーソン、ブラッドリー・クーパー、クイントン・ジャクソン、シャールト・コプリー
監督:ジョー・カーナハン

仕事で行けなくなった同僚の代わりに急遽試写会へと足を運んだ作品。

特殊部隊のメンバー4人から結成されたAチーム。とある作戦を成功させたその直後、何者かの陰謀により無実の罪で逮捕、懲役10年を言い渡されてしまう。しかし、刑務所からの脱獄に成功したリーダーのハンニバルは、部下のフェイス、B.A.、マードックを次々に救出し、自分達をはめた黒幕を暴くために行動を開始する―――。

1980年代に放映されたTVシリーズの劇場版ということで、最初から最後まで見せ場だらけのハリウッドらしいハリウッド映画である。同じく1970~80年代のTVシリーズから映画化された「チャーリーズ・エンジェル」シリーズと同じく、80年代のテイストをそこかしこに残しながら、部分部分に最新のテクノロジーを取り込んでおり、懐かしさと新鮮さを同時に感じることができる。
数ある見せ場の中でも冒頭のヘリコプターによるチェイス・シーンはかなり迫力がある。最新の映画ならば、ありえないようなハイテク技術を使って逃げ切るところを、ヘリコプターの羽の回転を止めて、急速落下を試みて逃げるなどの発想は80年代のテイストを大いに感じさせてくれるし、撃墜された大型空母からパラシュートを使って戦車で逃げるという発想も80年代ならでは。その一方で携帯電話を複数の国にまたがった状態で盗聴するといういかにも現代的なシーンも盛り込まれており、最初から最後まで飽きることなく見ていられる。

街中のポスターやビルボードなどでその存在は知っていたし、日本にいた頃に深夜のドラマ枠で放映されていたのを何回か見た記憶がうっすらと残っていたこともあり、この作品のことは知っていたものの、試写会でなければ見に行くこともないほど、期待はしていなかった。
それが逆に功を奏した形となったのか、あるいは期待をしていても、それ以上に面白かったのかは今となってはわからないが、結果としては非常に面白かった。久しぶりにハリウッドらしいハリウッド映画を見れた!

メインキャストの4人の組み合わせも絶妙。
何でもこなせて頭の切れる王道のリーダーらしいリーダー・ハンニバル。
外見が良く、どんな女でも落とせるハンサム・ガイのフェイス。
腕っ節が強く、見た目いかにもコワモテでありながら、飛行機が弱点というB.A.。
そしてメカに強く、飛行機の操縦もお手の物、しかしながらちょっと奇人的雰囲気漂うマードック。

オーシャンズのように1人1人を細かく時間が足りないわけでもなく、4人ともそれぞれキャラが立っている。中でも飛行機嫌いのB.A.を他の3人がからかう感じの描写がそこかしこに見えるのが、笑いを誘う。
非常にバランスの取れた4人であり、脚本の時点でかなり細かい設定がされているのだろう。といっても、今回の映画の脚本ではなく、80年代のTVシリーズだが・・・。

一口コメント:
この作品=「ミッション・インポッシブル」シリーズ+「チャーリーズ・エンジェル」シリーズ+「オーシャンズ」シリーズ÷3って感じです。

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