ヒ ッ チ |
ウィル・スミス主演のコメディー映画ということで、見に行った作品。
ヒッチはデート・ドクターと呼ばれるデート請負人。依頼人の理想の女性と、依頼人をデートさせるために、いろいろと手を尽くし、デートを成功させる。
そんなヒッチの元にいつも通り依頼が舞い込む。しかし、この依頼がきっかけで、自分の仕事を隠していたヒッチと、彼が好きになった女性との間にトラブルも舞い込むことに・・・。
主演のウィル・スミスだが、今までアクション大作では何度も見てきたものの、ラブ・コメディーは以外にない。しかし、彼のノリの良さを見ていれば、ラブコメでもキャラクター的には問題ないだろうと思っていたものの、実際に見終わった後の感想としては、はまり役だと思った。
ナンパ師ではなく、デート請負人という役どころが絶妙。単純に軽いだけではなく、請負人ということで、「アリ」でオスカーを獲得した演技力を見せる場面もいくつかある。その一つが新聞紙に自分の記事が載る前日、好きになった女性とケンカをするシーン。彼女のわけのわからない態度に戸惑うシーン。軽いノリの中に見せる少しの戸惑いだが、うまい。
またデートの成功法を教えるシーンは、この作品の中でもコメディーとして一番面白いシーンがいくつも詰まっている。女性を自宅までエスコートした後に、カギの取り出し方によって、女性がキスを求めているかどうか見極める方法や、パーティーにおけるダンスの方法、初めて女性を誘う際の電話のかけ方、職場において反論を用いて女性の気を引く方法など、現実的に使えそうなものから、使えなさそうなのものまで、いろいろとあるが、コメディーとして見るには面白い。
そして最後の終わり方。この映画に登場する女性キャラクター3人全員がハッピー・エンドとなるのだが、そのきっかけがオープニング・シーンと同じ雰囲気の中で起こり、作品全体に統一感というものを感じられる。
ラブコメといえば、女性の視点から描いたものがほとんどだが、この作品に関しては、男性の視点から物語が語られる。そういった意味では非常に新鮮なラブコメと言えるかもしれない。