2001年10月3日(水) 「アメリカ国民との会話の中で・・・」
今回の旅ではイスラム教徒の人とも話す機会があり、彼は「イスラム教徒の全員があんなテロ行為を
願っているのではない。そういうのはごく一部であって、自分はテロ行為をすごく愚かなことだと
思う、そしてそれに対して、武力行使をしようというアメリカはもっと愚かだ」と言ってました。
そして「自分がイスラム教徒であることを恥じたりはしていない」とも言っていました。彼はYHに
泊まっている時に、知り合ったのですが、どこかしら、他のアメリカ人と話している中で、彼だけが
雰囲気が違っている気がしました。
またアメリカ人と話をしていく中で、感じたのはすごく自己主張が強く、今回のテロ事件に関して
、みんなかなりの関心を持っているということ。それに対して、日本ではどのような報道がされていて、
日本国民はどのように考えているのか?と、かなり深くまで聞かれました。
日本では戦争には反対する人が多い、しかしそれは法律で戦争を放棄していることもある、と答え
ました。そしてその法律を今回の事件に関しては、変えようと今政府が動いているということも言い
ました。
アメリカでは多くの人が、テロリストを倒すためであれば、戦争を支持する人のほうが多いそうで、
モニュメント・バレーで会った家族(息子さんの彼女が日本人)は、彼女いわく、その家庭では、
毎晩のようにテロの事件について話し合っているそうです。実際に話してみて、いろいろと考えさせ
られることが多かったです。
また、フォー・コーナーズで会った旅行中の元海軍(横須賀基地に駐在していた)の方ともお話しました
が、やはり戦争には賛成で、「戦争が何をもたらし、何を残すのかということはよくわかっているが、
それでも今回のテロに関しては武力行使に出ずにはいられない」と言ったのを聞いて、元軍人が
言うだけにすごく説得力がありました。そして「もし自分がアメリカ人だったら、どう思う?」と
聞かれて、答えに詰まってしまいました。
その場では答えれなかったけど、実際に日本でテロが起きて、6千人以上もの人が殺されてしまった、
そういう事実を考えただけでは、戦争反対の意見を持ったままだと思いますが、法律が戦争を
認めている国で、小さい頃からそういった環境で育ってきて、実際に今までにも戦争をしてきた
事実があったとしたら・・・、そう考えると賛成しているのではないでしょうか。
みなさんはどうですか?今回のテロだけでなく、小さい頃からそういった環境で育てられてきたと
したら・・・。
ただし、中には反対派もいて、ワシントンやロサンゼルスでは大規模な反戦デモがありました。こう
いうニュースを聞くと、全員が全員反対しているわけではないのだということもわかりますが、
それでもこういう行動が大きく取り上げられるということは、それが少数派だからであって、大多数は
そうではないという事実の裏づけにもなってしまう(メディアが取り上げるのは珍しいことが基本に
あるのだから・・・)のだということも学びました。
今回はいろいろと考えることの多い旅でしたが、でもいつものように雄大な景色を楽しむことも
できたし、いろんな人に会うこともできたし、お祭りに参加することもできたし、楽しいことも多い
旅でした。
また次の旅に出れる日が楽しみです。
それでは、また。
See Ya!!
前へ
:
次へ

コラムトップへ