2002年7月1日(月) 「近くて近い国〜日韓交流〜」


行ってきました、赤く染まる国、韓国へ!
W杯3位決定戦を見るため、飛行機に乗り込み、会場となるテグへと向かいました。飛行機の中には W杯を見に行く人が大勢いました。ソウルに着くと出場32ヶ国の国旗が並べられていて、 W杯開催国の雰囲気が漂っていました。そして乗り換えてテグに向かう飛行機の搭乗口の待合場所に 着くと、韓国の赤以上に日本代表の青がかなりの数いました。同じ考えをしている人がこんなにも 大勢いるんだと思うとなんだか嬉しく思えました。テグに向かう飛行機の中では隣に座った人たちと W杯談義で盛り上がりました。家族で応援しに来ていた3人組や2人組の老夫婦のカップル(日本では 日本戦も見たらしい)など、トルコ戦に日本が勝っていたら、今日は最高の試合になったのにね・・・ という話をしたりしましした。

テグ空港に着いて、どうやって会場まで行くかを調べていると、一人のおばあちゃんが近づいてきて、 slaveryと書かれた写真を見せながら、「日本人?」と聞いてきました。その瞬間、日本史で習った 日韓併合(日本語を強制的に勉強させたという内容があったの)を思い出しました。「そうです。」と 答えると「サッカー?」「応援?」と聞かれたので、腕にしていた韓国国旗のペインティングを見せて、 「そうです。」と答えると「ありがとう」と言われました。"歴史の重さ"を感じながら、こういう 些細な交流も日韓交流の役に立っていくのだろうか?と少しセンチな気分になりました。

空港に限らず、街中でも地図などを見て、困っていると多くの人が親切にしてくれました。 "May I help you?"と声を掛けられたり、何を言っているのかはわからなかったけど、飲食店街を 歩いていると、春巻きのような揚げ物を差し出してご馳走してくれたり、中には日本語を話せる人も いて、街中を案内してくれたり、韓国人の温かさに触れて、韓国を好きになりました。
「近くて遠い国」という人もいますが、私はそんなことはない「近くて近い国」だと感じました。

空港から会場へは無料のシャトルバスが出ていたので、それに乗って会場に着くと、本当に赤い!! テレビで見ていたあの赤い光景が目の前に広がっていました。この時点でかなり感動!!バスを 降りると露店で日本でもおなじみとなった"Be the Reds!"のTシャツが売っていました。3000 ウォンのシャツを2500ウォン(250円)に値切って私もレッド・デビルになる準備をしました。 スタジアムに近づくにつれて、赤い集団の中に点々とではありますが、日本のサポーターがいることに 気づきました。浴衣を着た女性がいたり、侍のカツラをかぶり、刀を持った男性がいたり・・・。 そして自分も稲本のシャツを着ていたせいか、多くの韓国人から声をかけられました。カメラを 差し出されたので、写真を撮ってくれと頼まれているのかと思いましたが、一緒に撮ろうという ことでした。かなり多くの人と写真を撮り、わずかながら日韓交流を楽しみました。中学生らしい 女の子に声を掛けられ、聞いてい見ると、たどたどしい日本語で「私、稲本、愛してます」と言われ、 お約束で写真を撮りました。テレビなどでよく言われますが、"こういう国際交流を楽しめるのも W杯の楽しみの1つ"というのを肌で感じた試合開始前でした。

大げさな言い方かもしれませんが、今回の韓国訪問でささやかながらも"日韓交流"を味わうことが できた、そう思わせてくれる"韓国"でした。

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