2003年6月30日(月) 「レアル帝国」


1年前の今日、日韓W杯決勝戦でした。もうあれから1年も経ったのか?と思ってしまいました。 そのW杯で日本中の女性を熱狂させたベッカムが来日を果たしました。その来日前はマンチェスター・ ユナイテッド(以下マンU)の一員であったはずが日本に到着した時にはレアル・マドリード(以下 レアル)の一員になっていました。

レアルといえば、昨年世界一のクラブ・チームを決めるトヨタ・カップで優勝し、本年度のリーガ・ エスパニョーラ(スペイン)でも優勝を果たした強豪チームで、所属する選手もフランス代表ジダン、 スペイン代表ラウール、ポルトガル代表フィーゴ、ブラジル代表ロナウド&ロベルト・カルロスなど 名立たる選手ばかりが所属し、名実共に世界一のチームと言えるチームです。そういえば、FIFAが 選出する「20世紀最高のクラブ・チーム」にも選ばれていましたね。
マンUのファーガソン監督との確執が伝えられて依頼、バルセロナをはじめ幾つかのチームから オファーがありましたが、最終的にはレアルに落ち着きました。
この裏には経営陣の策略がいろいろとあったようです。アジアにおけるレアルのファンクラブ会員は 数百人。一方のマンUは200万人。アジア展開を目指すレアルがこの数字に目をつけたのかどうかは 定かではありませんが、アジアにおけるレアルの会員が増えるのは必然でしょう。

そして経営陣vs選手の確執も伝えられています。ベッカムの獲得に伴い、DFイエロとデルボスケ監督を 放出。変わりにマンUの助監督であったケイロス氏を招聘。いわゆる"ベッカム人事"と呼ばれている 人事です。これに対して、スペイン代表の中心選手であり、イエロを尊敬していたラウールが 「イエロを追い出すのなら、自分も出してほしい」と経営陣に伝えたらしく、これに対して経営陣は 「出たければ明日でもいい。それならオーウェン(イングランド代表)を獲得する」と言い返したらしい です。ある意味素晴らしい!!ラウールといえば、世界でも5本指に入るであろうFW。そしてレアルの 生え抜き選手でもあります。そのラウールをそんな簡単に手放していいのか?と思いながらも、 オーウェンとロナウドの2トップも見てみたい!とただ単純にサッカー好きな少年の心も芽生えて いました。
今年はありえないでしょうが、来年もしかするとオーウェンとロナウドの2人の"バロンドール" 2トップが実現するかもしれません。"20世紀最後の怪物"と"21世紀最初の怪物"の2トップです。

あまりにも強引なやり方だという印象を受けますが(どこかの国の野球チームと同じですね)、 それでもサッカー・ファンとしては信じられない夢のような選手達を集めたチームを築いてくれるのは 嬉しいかぎりです。次にこの帝国の仲間入りをするのが一体誰なのか?非常に楽しみです。そしてこの 帝国にいつの日か日本人選手が入る日が来るのでしょうか?そしてその時は日本代表がW杯優勝を 狙えるようになっているのではないでしょうか?

See Ya!!

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