ジュラシック・パーク
採点:★★★★★★★★★★
1993年(映画館)
主演:サム・ニール、ローラ・ダン
監督:スティーブン・スピルバーグ

おそらく多くの"男の子"がこの映画を見て恐竜が好きになったのではないだろうか?そして多くの"男"がこの映画を見て童心に返ったのではないだろうか?実際当時中学生だった自分はこの映画を見て、映画館を出ると無性に恐竜のフィギアが欲しくなった。おそらく、多くの人が恐竜に惹かれるのは今はもう存在しないが、その昔地球上に確かに存在していた生物であり、正確にどんな生物だったかを言い当てることは不可能だからこそ、そこに惹かれるのではないだろうか?

スピルバーグの盟友ジョージ・ルーカスがこの映画を見て、「スター・ウォーズ」の続編制作を決定したのは有名な話です。同じように、この映画を見て多くの映画関係者がいろんな影響を受けた。この映画がなければ、「マトリックス」や「タイタニック」もなかったかもしれない。あったとしてもあそこまでリアルなCG映像を活用できていなかったかもしれない。そういった意味でこの映画はすごく大きな意味を持った映画であり、20世紀の映画ベスト10を選べというのなら、必ず入れなくてはいけない作品だと思う(あくまで個人的意見です)。
またCGが優れていて目立たないかもしれないがストーリー展開も素晴らしい。脚本が素晴らしいと言ったほうが適切かもしれない。琥珀の中の蚊の血液から恐竜のDNAを抜き取り、それを元に恐竜を現代に蘇らせてしまう。言われてみれば、なるほどと思うけど、自分では考え付かないアイデアであり、このアイデアを考えた原作者のマイケル・クライトンはすごいと思う。その恐竜をテーマにしたテーマパークを作ってしまおうというのも、また素晴らしい。実際にそんなテーマパークがあったら、ひょっとしたらディズニーランド以上に繁盛するかもしれないし・・・。

しかし、映画の中でマルコム博士が「人間は神様の真似事をしたがり、創造すべきでなかったものを作ってしまった。」といい、この映画の中では悪は恐竜ではなく、人間であるとも取れます。スピルバーグ自身も次のような言葉を残しています。"This is not science fiction, it's science Eventuality."訳すと「これはサイエンス・フィクション(科学的空想)ではなく、サイエンス・イベンチュアリティ(科学的に起きうる事態)だ。」となり、恐竜のリアルさばかりに目を奪われがちなこの作品にも人間の愚かさに警鐘を鳴らしている一面もあったんです。

一口コメント:
CG映画の歴史を語る上では欠かせない映画。
CG映画を分けるとするなら、「ジュラシック・パーク」以前と以後に分ける、それ位の重要さを持った作品です。

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