ジュラシック・パーク2
~ロスト・ワールド~

採点:★★★★★★★☆☆☆
1997年7月12日(映画館)
主演:ジェフ・ゴールドブラム、ジュリアン・ムーア
監督:スティーブン・スピルバーグ

前作「ジュラシック・パーク」が「E.T.」の持つ歴代興行収入第1位の座を奪い、かなりの期待が持たれていた。その証拠にアメリカではオープニング興行収入記録歴代1位の座を獲得した。公開5日間で1億ドルを突破したのだ。しかし、その後前作ほどの伸びはなく、結局前作の記録を抜くにはいたらなかった。
ストーリーは前回のジュラシックパーク崩壊4年後という設定で、恐竜を生む遺伝子工学研究所であり、実験場でもあったサイトBが舞台となり、恐竜と人間の戦い(恐竜の一方的な殺戮とも取れるけど、今回は人間が恐竜を捕獲するシーンもあり、戦いと言えるのでは?)が繰り広げられていく。そして前回同様、島から逃げ出すが、なんとサンディエゴの街にティラノサウルスが現れ、街はパニックになる。窓から外を見ていた子供が「お父さん、庭に恐竜がいるよ。」というシーンは、面白い。また街中をティラノサウルスが走り、車や人が取り乱してしまうシーンはいかにもスピルバーグらしい演出だと思う。
全体的にストーリーが希薄でパニック映画としての色が前回よりも前面に押し出されている気がする。はるか昔に思いをはせ、謎を解き明かすという感じの色はまったくなくなっており、恐竜が生々しく描かれていて、その恐竜が今にも襲ってきそうな恐怖感が強い。姿は見せずに足跡だけを見せたり、地響きと共に水が振動する。ジャングルの中では木々の動きが恐竜の存在を示し、恐怖感を煽る。また、コンピという小さな恐竜が群れで襲う。ティラノサウルスなら一瞬で食われてしまうのに、こいつらに徐々に食われるというのが恐怖感を一層駆り立てている気もした。

結論としては前作のインパクトが強すぎて、今回の作品はいまひとつだった。しかし、今作がパート1として公開されていれば、それはそれでかなりのヒットになっていたと思う。前作を見て、悪い意味で恐竜に対する慣れができてしまっていたのかもしれない。

一口コメント:
ストーリー性は前作より落ちているけど、
恐怖感という意味では前作よりもUPしてます。

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