ロ ボ ッ ツ |
アメリカのアニメと言えば、CGキャラクターを主人公にした映画ということで、「ファインディング・ニモ」や「Mr.インクレディブル」のピクサーと「シュレック」シリーズのドリーム・ワークスの二強時代が続いているが、そこに割って入れるかどうかはわからないが、フォックスの制作した映画がこの作品。
田舎に住む主人公のロボットが、自分の発明を世に広めたいと都会に出て、そこで奮闘する物語。簡単にまとめると一行ちょっとで終わってしまうストーリー。
感想としては、正直どこかで聞いたことのある童話をいくつかまとめて、その登場人物をロボットにしてみたら、こんな感じになりました、といった感じの作品。ストーリー的にはこれといって目を見張るような盛り上がりはない。
が、人間ではなく、ロボットを主人公にしているが故に生まれるはずの成長の過程(肉体的にも精神的にも)はうまく描かれている。もし、今のこの地球上の人間が作ったロボットが彼らだけでコミュニティーを作ったとしたら、こういう風に生活を送っていくのだろうなぁという感じはいたるところで感じられる。
たとえば、食事の変わりにオイルを飲んだり、誕生日のたびに新しいパーツが届いて、少しずつ大人へと変身していく様は見ていて面白い。
がしかし、いかんせん、ストーリーにオリジナリティーというものが感じられない。上述したが、どこかで聞いたことのある田舎物の成功物語であり、そこにこれまたどこかで聞いたことのある童話的な内容を盛り込んだという感じが漂っている。
この作品だけで決めるのはなんだが、ハリウッドのCGアニメ界は今後もまだ二強時代が続きそうだ。